弊社が提供するサービスの特性上、お客様が抱えるプロジェクトのプロジェクトマネージメント、プロジェクトマネージメントオフィスの品質向上を期待してお仕事を承ることが多いです。
プロジェクトでよく直面する解決すべき課題の一つに、「言葉の統一不足」というものがあります。
システム導入プロジェクト一つを取っても、お客様毎はもちろん、同じお客様企業内だったとしてもプロジェクト毎に対象となる業務、サービス、ソリューションが異なり、同じことを意味していてもそれを表す言葉や、業界用語が大きく違ってくることが少なくありません。
また、同じプロジェクトに参画するメンバー同士であったとしても、個人個人で使う言葉とその意味が微妙に違ってくることもあります。
上記の背景から引き起こされる認識違いを解決しなければ、本当に実行すべきタスクが実行できていないなどの問題が発生することを想像するのは容易なことです。
日本語ネイティブスピーカー同士でもこの認識違いは大小多数存在し、同じ企業内だとしても所属部署や経歴、年代によりこの課題は発生するでしょうし、外部要員がプロジェクトに参画するとなるとその深刻さは大きくなってきます。さらに話す言語や所属する文化が違うメンバーが参画する状況ではその認識違いが多くなりがちです。
この課題を解決するために、プロジェクト内で辞書を作成し各用語の意味を定義する手法が一般的ですが、これには大きな労力と時間を必要とします。また常に更新を忘れてはいけません。
「言葉の意味の統一」が解決すべき課題と上述しましたが、コンサルタントがすべき最初のタスクの一つが「言葉の定義」と言い換えることができます。
これをプロジェクト初期の段階で実行することを逃すと、プロジェクト期間中で常に言葉の認識齟齬というリスクが付きまといます。プロジェクトの途中で「言葉の定義」をすることもできますが、それをプロジェクトメンバーに周知・是正することは難しくなってきます。
「言葉の定義」というのは、プロジェクトマネージメントにおいて重要な要素であり、この定義により不要な混乱を避け、品質向上に大きく寄与します。基本的なことではありますが、このブログ投稿を機に改めて認識した次第です。